デブスの不思議な旅 ~恋と変と狂愛?と~

相変わらず広い部屋だな、と桜は思った。

ここに来るのは二回目だが、本当に一人用の空間とは思えない。

繋がれた手をそっと引いて、王がソファへといざなう。

天井に下がった、大きくて見事な細工の照明を眺めていた桜は、その仕草にはっとして彼を見た。

(あ……)

少しどぎまぎして、すとん、とそこに腰かける。

(こ…こんな事になるなんて)


“……そなたさえ嫌でなければ、夕餉までここでとって帰らぬか”

さっきそう誘われ、思わず頷いてしまった。

ますます緊張してしまうが、穏やかに、しかし嬉しそうに微笑むこの人を見たら、何だかこちらもほっこりして、来て良かったなと思った。

「…だがまあ、夕餉までにはだいぶ間があるな。話もいいが、せっかくそなたとの時間がたくさんあるのだ。何かしたいが、外はこの天気だし………」

王が横に腰掛けながら、顎に手をやる。

「………子供みたいですけど、室内遊び、やってみますか?」

少し頬を赤くして、桜が提案した。

「室内遊び……そなたの世界のか?」

途端に、興味にその顔が輝きだした。