公宮は灯りが夜のように煌々とつけられ、いつも日中に見る印象とは全然違った。少しまとわりつくような湿気が漂っている。
しかし相変わらず働く人は多く、皆忙しそうに歩き回っている。
濡れた床をせっせと拭き掃除する者たちもいて、邪魔にならないように気をつけて進んだ。
フラウとルネは真っ直ぐ進む通路と、右に曲がる通路が分かれるところで足を止めた。
「桜様、ここを右に行けば、執政の間の前に出ますわ。多分、近衛と近侍はそこで我が君をお待ちしているはずですから」
フラウが指を指した。
「あ…分かりました。じゃあ少しだけ行ってきます。………ほんとに迷惑じゃないですかね…」
桜が言うと、ルネがふふっと笑って言った。
「大丈夫ですわ、皆意外とやってることですのよ。こういう時間に、恋人だったり、意中の相手に差し入れを持っていったりするのは」
その言い方にちょっと赤くなって、頭をかきながらてくてくと歩き出した。
(まあ…そうは言っても、お仕事中には変わりないわけだから、拭くのだけ渡してサッと帰ってこよう)
しかし本当に広い宮だなあ、と思いながら長い廊下を人の流れの妨げにならないように歩いていった。
しかし相変わらず働く人は多く、皆忙しそうに歩き回っている。
濡れた床をせっせと拭き掃除する者たちもいて、邪魔にならないように気をつけて進んだ。
フラウとルネは真っ直ぐ進む通路と、右に曲がる通路が分かれるところで足を止めた。
「桜様、ここを右に行けば、執政の間の前に出ますわ。多分、近衛と近侍はそこで我が君をお待ちしているはずですから」
フラウが指を指した。
「あ…分かりました。じゃあ少しだけ行ってきます。………ほんとに迷惑じゃないですかね…」
桜が言うと、ルネがふふっと笑って言った。
「大丈夫ですわ、皆意外とやってることですのよ。こういう時間に、恋人だったり、意中の相手に差し入れを持っていったりするのは」
その言い方にちょっと赤くなって、頭をかきながらてくてくと歩き出した。
(まあ…そうは言っても、お仕事中には変わりないわけだから、拭くのだけ渡してサッと帰ってこよう)
しかし本当に広い宮だなあ、と思いながら長い廊下を人の流れの妨げにならないように歩いていった。
