二人の言ったとおり、次の日は早朝から強い雨だった。
桜にとっては、この世界に来て初めての雨だ。
空は暗く、風も時折強く吹いて、ちょっとした嵐のようだった。
渡り廊下もものすごく吹き込んでいるんだろうな、と思いながら覗いてみると、不思議なことに一滴も雨で濡れた様子がない。
この長い渡り廊下全体が、透明な壁で包まれているかのように、雨粒を弾いていた。
(もしかしなくても、神力か………)
感心して見る。
でも、外に出たら傘があってもびしょ濡れだろう。
(……カナン、大丈夫だったかな)
ふと心配になった。王宮のすぐ近くに住んでいるとはいっても、この雨だ。
暗さから、灯りがともっている公宮を見る。
気になるが、仕事の邪魔だろう。
フラウやルネはパートナーと一緒に出勤しただろうが、カナンはきっと一人で傘をさして、いつものように黙々と歩いてきたのだろう。
(風邪とか、ひかなければいいけど)
そう思っていると、女官の二人が朝餉を持って歩いて来るのが見えた。
「おはようございます、桜様」
「あ、おはようございます」
桜にとっては、この世界に来て初めての雨だ。
空は暗く、風も時折強く吹いて、ちょっとした嵐のようだった。
渡り廊下もものすごく吹き込んでいるんだろうな、と思いながら覗いてみると、不思議なことに一滴も雨で濡れた様子がない。
この長い渡り廊下全体が、透明な壁で包まれているかのように、雨粒を弾いていた。
(もしかしなくても、神力か………)
感心して見る。
でも、外に出たら傘があってもびしょ濡れだろう。
(……カナン、大丈夫だったかな)
ふと心配になった。王宮のすぐ近くに住んでいるとはいっても、この雨だ。
暗さから、灯りがともっている公宮を見る。
気になるが、仕事の邪魔だろう。
フラウやルネはパートナーと一緒に出勤しただろうが、カナンはきっと一人で傘をさして、いつものように黙々と歩いてきたのだろう。
(風邪とか、ひかなければいいけど)
そう思っていると、女官の二人が朝餉を持って歩いて来るのが見えた。
「おはようございます、桜様」
「あ、おはようございます」
