デブスの不思議な旅 ~恋と変と狂愛?と~

桜はカナンの腕の中で、うろたえる。

「う……」

「ほら。早く」

くすくす笑いながら、こつんと額を合わせ、する、と彼女の腰の後ろで手を組んだ。

「お似合いですねって」

小さく、早口で言う。

「お似合い?何が?」

「もう!分かるでしょ!」

赤くなった顔をのぞき込んで、今度はすり、と鼻のあたりを合わせた。

「さあ?分からん」

「嘘ばっか………もう、だから、その……私と、カナンが」

自分からこういう事を言うのは、死ぬほど恥ずかしい。

「ほら、言ったんだからもう早く行こうよ。恥ずかしいよ」

焦って腕から逃れようとする桜の唇に、そっと自分のそれを重ねた。

「ん…!」

身を固くして、きゅっと目をつぶる。

ゆっくり、唇で唇を挟むように、カナンは桜をついばんだ。