デブスの不思議な旅 ~恋と変と狂愛?と~

ピク、ピクピク、と、真っ青なシディの顔面が震えている。眉が、下まぶたが、口元が。

「………こォ〜〜ぶゥ〜たアァァ〜〜!!!」

クワッ、とハデハデ般若が桜に襲いかかった。

「ひっ」

ガシ、と首元をつかまれ、ブンブンと揺さぶられる。

「アタシの仕事の分野で喧嘩を売るなんて、い〜い度胸じゃないのよ!! このアタシが、デザイナー一人以下ですって!?よくもォ〜〜〜!!」

「ぐえええ」

(と、屠殺される!!)

煽りすぎたか。命の危機を感じたその時、パッと手が離された。

ぼて、と尻もちをつく。

「いいわッ。アナタの挑発に乗ってやろうじゃないの。乗馬と、厩舎での作業ができるパンツね!それも女性用の!首洗って待ってなさい!!」

燃える目で、桜にビシっと指をさした。

「シディさん……!」

「さあ、髪紐の材料持ってとっととお帰りっ、子豚!出来たら呼ぶわッ」

立ち上がって、ぺこっと頭を下げる。

「ありがとうございます」

「早くお行き!!ミンチにするわよ!」

「はいぃ!」

追い立てられるように部屋を飛び出したが、何とかシディへの説得作戦が成功した事にホッとしていた。