デブスの不思議な旅 ~恋と変と狂愛?と~

「では、これはどう鎮めてくれるのだ」

まだ熱が冷めない瞳で、桜を睨んだ。

「ど、ど、どうって……」

動揺しながらぐるぐる考えた。

(熱いのをを冷ませばいいんだよね?)

重篤な勘違いを発症して、パタパタと手で王の顔をあおぎ始める。が、ムスッとした表情は崩れない。

(よ、弱いか………手であおぐんじゃ……)

考えた末に。

ふうー…っ

「!!!」

彼女の息が、熱い首にかかった。そして、頬に、喉もとに。

「なっ………」

「どうですか、少しは冷めました?」

ふうっ、とまた王の首に息を吹きかける。


「……っう!」

ビクッ、と一瞬身体を強張らせて、ますます顔を赤くし、桜をくっと睨んだ。

「そなた、狙ってるのか」

「え?何をですか?だめですか、やっぱり。じゃああの、水に浸した布かなんか」

「……もうよい。この………バカめ」

赤い顔のまま、王の手が桜の両頰をむにっ、とつまんだ。