デブスの不思議な旅 ~恋と変と狂愛?と~

「お、お、王様!待って待って!」

真っ赤な顔で、じたばたと腕から逃れようとする彼女をくっと押さえつける。

「待たない。……そなたが、可愛く嫉妬なんかするから悪いのだ。煽るなと、さんざん忠告したはず」

「べ、別に煽ってなんか…!」

それ以上の言葉を許さず、また口をふさがれた。

(わあああ!!どうしよう!)

服の上から優しく体をなで始める手に震えながら、ぐるぐると考える。

「王様……待って、待って……約束、破るんですか?」

「?」

ふと怪訝そうな顔をして、桜を見る。

「ま、前ここで…王様に好きって初めて言われたときに、待ってくれるって、言ったじゃないですか」

「………」

「ね?だから、お願い」

にへら、と精一杯笑う。

「……そなた……本当に、残酷な娘だな。色々な意味で」

火がついていたのは、心だけではない。

少し乱暴に桜を起こして、ぎゅっと抱きしめた。

(ひゃっ)

熱く火照った王の身体を服越しにも感じて、また真っ赤になって目を回した。