デブスの不思議な旅 ~恋と変と狂愛?と~

「いりません」

横を向いた。

「なぜ?指輪は持っていなかっただろう?」

「ここではどうか知りませんけど、私の国では、指輪は好きな人からもらうものでしたから。だから、私が誰かを好きになった時、その人にもらえるように頑張ります」

「!!」

王の顔が強張った。

「外で待ってますね」

くるりと身を翻し、店の外に出て、少し離れたところに逃れた。

(可愛くないよなあ、ほんと………。王様の言うとおりだよ)

この間、『可愛くない』と言われたことを思い出して、はあ………と落ち込む。

(性格までブスって、もう……救いようがない)

でも、何でこんなにいらいらしたんだろうか。

王様の周りに女の人が群がるなんて、とっくにわかってる事だし、今まではスゴイなあとしか思わなかったのに。

何だか今すごく、そういう王様を見たくなかった。

見たら、胃が痛いっていうか、モヤモヤするっていうか。

(最近お酒よく飲んだから、飲み過ぎかな……)

バカとしか言いようのない想像だが、本人はいたって真剣に考えているのだ。