次の瞬間、ガキッ、という骨と金属がぶつかる大きな おぞましい音があがった。
「!?」
桜が目をやると、どたり、と大柄な男が倒れる音がした。
男の顔の真ん中はメチャクチャになり、大量の血が出ている。
一瞬にして間をつめ、剣の柄で鼻を潰したのだ。
「うぎゃあぁ………っぐっ!?」
絶叫し、悶絶しようとした男の口に、鞘に納めたままの剣先を突っ込んだ。
ガシッ、とその頭に片足を乗せ、恐怖におののく男の目を、怒りさえも飲み込んだ、昏い紫の瞳が何の感情もないかのように見すえた。
鞘は相手の口に突っ込んだまま、スラリ、と剣を抜く。それをピタリと男の喉元へ。
「選べ」
脚は自由なはずなのに、ガタガタ震えて全く動けない。
ここでようやく、男はこの目の前の美貌の相手が、自分の手におえる者ではないと悟った。
「喉を斬られて死にたいか、それとも」
ぐり、と頭に乗せた片足に力を込める。
「頸の骨を砕かれて死にたいか」
「………う、うぅ」
体が大きく震えて、恐怖のあまりに汗と涙が滝のように流れ出す。
殺気も、怒りもない、『無』の表情。
周りの野次馬も、止める事も出来ずに、しん……と静まり返っていた。
「!?」
桜が目をやると、どたり、と大柄な男が倒れる音がした。
男の顔の真ん中はメチャクチャになり、大量の血が出ている。
一瞬にして間をつめ、剣の柄で鼻を潰したのだ。
「うぎゃあぁ………っぐっ!?」
絶叫し、悶絶しようとした男の口に、鞘に納めたままの剣先を突っ込んだ。
ガシッ、とその頭に片足を乗せ、恐怖におののく男の目を、怒りさえも飲み込んだ、昏い紫の瞳が何の感情もないかのように見すえた。
鞘は相手の口に突っ込んだまま、スラリ、と剣を抜く。それをピタリと男の喉元へ。
「選べ」
脚は自由なはずなのに、ガタガタ震えて全く動けない。
ここでようやく、男はこの目の前の美貌の相手が、自分の手におえる者ではないと悟った。
「喉を斬られて死にたいか、それとも」
ぐり、と頭に乗せた片足に力を込める。
「頸の骨を砕かれて死にたいか」
「………う、うぅ」
体が大きく震えて、恐怖のあまりに汗と涙が滝のように流れ出す。
殺気も、怒りもない、『無』の表情。
周りの野次馬も、止める事も出来ずに、しん……と静まり返っていた。
