デブスの不思議な旅 ~恋と変と狂愛?と~

が、みるみるうちにその顔を怒りに歪めた。

「あ゛ぁ!?何だテメエいきなり!」

(いやぁあ!もお!)

お出かけ作戦開始30分でこれだ。

「いきなり話しかけたのがまずかったか。まあ許せ。それより質屋の場所を聞きたい。知っているなら案内せよ」

相変わらず、静かな微笑みをたたえたままの王。

ズイ、と王の鼻先に顔を近づけ、脅すように拳をもう片手にパン、パンとぶつける。

「てめぇはママに頼み方ってモンを教わんなかったのか?ええ?キレイな兄ちゃんよぉ」

彼は今、自分がとんでもなく貴重な経験をしていることを知らない。

王に喧嘩を売っているのだ。

「すまぬな。そちのような生活をしてこなかったゆえ、わからぬ。それより、知っているなら早く教えよ。それとも知らぬか」

「てめぇ何なんだいきなり偉そうに!教えて欲しけりゃ有り金渡して土下座しな!それかそのキレイなお顔をグチャグチャにしてやろうか!あァ!?」

大路の真ん中で、三人のまわりには丸く人の円が出来ていた。

(もう王様!さっそく無茶してえ!めちゃくちゃ目立ってるじゃない!!)

桜は青くなって頭を抱えた。