デブスの不思議な旅 ~恋と変と狂愛?と~

その体勢のまま、少し雑談をする。

「シュリさんともアスナイさんとも、ことあるごとに兄妹に見られましたよ」

桜がそう言うと、王はクスリと笑った。

「身長差があるし、そなたは少し幼く見えるからな」

「幼……はあ……」

王にまで言われ、ため息をつく。

「王様とも、きっとそう見えるんでしょうねえ」

「そうかな。確かめる術はないが」

苦笑いして、また桜の髪をなでた。

「……内緒の、お忍びで街にちょこっと出るのもだめなんですか?」

「……考えた事もなかったな」

思わず少し体を離し、目を丸くして桜を見た。

「なんかこう、裏門みたいなところから、こっそり。変装しちゃって。一時間くらいでサッと行って戻ってきたら、意外とバレないんじゃないかなーなんて」

桜は半分以上冗談で言ったのだが、王はこめかみに指を当て、真剣に考え始めていた。