デブスの不思議な旅 ~恋と変と狂愛?と~

「は…恥ずかしいし、似合わないよ……」

ストールをはおりながら桜は赤面した。

「似合ってる。ほら、行くぞ」

再び手を取って歩き出す。

「少なくとも、私は…好きだ、その格好」

赤くなりながら、精一杯の言葉を口にした。

「ほんとに?」

「嘘は言わないって言っただろ」

「よく言うよ…昨日も、今さっきだって言ったじゃない」

ジトーっと自分を見る桜を振り向き、赤い顔のままでその顎をつかんだ。


「それ以上言うと、その口をふさぐぞ」


「!!」

桜もとたんに赤くなる。

「カ……カナン、なんか、今日いつもと違うよ…どうしたの?」

黒い瞳が、戸惑うように揺れている。

「……別に。いつまでもガキって言われるのが嫌なだけだ」

ふい、と横を向いた。