「………人の子に睨めつけられたのは初めてだわ。この世界の奴らは、我らを蛇蝎のごとく忌み嫌い、見下げ果てるくせに、いざ自分が捕まったらみっともなく命乞いする者ばかりだというのにな」
黒い瞳を細めて嘲笑する。
「………殺されたくないなら、死にたくないなら…………当たり前でしょ」
カタカタと手を震わせながら言うと、少し真顔になって桜を見た。
「面白い。………やはり、連れて」
ゆっくりと彼女の肩に手を伸ばそうとした時。
「桜?どこだ。外か」
アスナイの声が、後ろから聞こえた。
一瞬で氷が溶けたように、体中の筋肉が弛緩する。
振り返ると、少しあわてた様子のアスナイが、眉をひそめてやってきた。
「すまない、放ったらかしにして……」
「あ、いえ」
曖昧に笑って、また外を見ると、あのフードの人物の姿はすでになく、賑やかな人の流れが変わらずあるばかりだった。
少し外に出て、左右を見回しても見当たらない。
「どこに行ったの、あの人………」
ポツリと呟く。
「誰かと、会っていたのか」
アスナイの問いに、ハッとして、慌てて首を振った。
「いえ、そんなことないです」
けれどどこか上の空。今まで会っていた者の事を考えているのだろう。アスナイはイラッとして目を細めた。
グイ、と桜の手を取り、肩を抱いて店に入った。
黒い瞳を細めて嘲笑する。
「………殺されたくないなら、死にたくないなら…………当たり前でしょ」
カタカタと手を震わせながら言うと、少し真顔になって桜を見た。
「面白い。………やはり、連れて」
ゆっくりと彼女の肩に手を伸ばそうとした時。
「桜?どこだ。外か」
アスナイの声が、後ろから聞こえた。
一瞬で氷が溶けたように、体中の筋肉が弛緩する。
振り返ると、少しあわてた様子のアスナイが、眉をひそめてやってきた。
「すまない、放ったらかしにして……」
「あ、いえ」
曖昧に笑って、また外を見ると、あのフードの人物の姿はすでになく、賑やかな人の流れが変わらずあるばかりだった。
少し外に出て、左右を見回しても見当たらない。
「どこに行ったの、あの人………」
ポツリと呟く。
「誰かと、会っていたのか」
アスナイの問いに、ハッとして、慌てて首を振った。
「いえ、そんなことないです」
けれどどこか上の空。今まで会っていた者の事を考えているのだろう。アスナイはイラッとして目を細めた。
グイ、と桜の手を取り、肩を抱いて店に入った。
