デブスの不思議な旅 ~恋と変と狂愛?と~

「何だかんだ、付き合いがあるからな」

「そっかあ……あ、でも、こういういい感じの個室まで、よく知ってますね、アスナイさん。好きな女の人と、来られたりしたですか?」

「……この部屋自体に来たことはない。下で仕事仲間と飲んだことはあるけどな。この間結婚した同期が、ここでよく妻と食事をしたそうだ。……だから、お前を連れてきた」

じっと桜を見て言った。

「へえ……そうなんだ……でも確かに、ロマンチックですよね、上は星が見えるし、静かだし。あっ、でも注文ってどうするのかな?」

きょろきょろと、ベルを探す桜。

「………………」

これは…思った以上に手強い。

よくあのバカが、自分の想いを伝えられたものだ。

回りくどい言葉では無理かもしれない。

「座ろう。何か飲みたいもの、あるか」

ソファに二人腰掛ける。

(わっ……近い)

ふわ、とアスナイの香りが届いて、思わずどぎまぎした。

「あ、えと……か、軽めのお酒なら、飲めます」

その言葉に、少し驚いた。

「…お前、そういえばいくつだ」

「17です」

「!」