そうやって彼女が魅力的であればあるほど、この渡り廊下のたった一往復分しか時間がない自分の身が悔しかった。
こんな桜と、主君は部屋で二人っきりで語らうのか。
優しく触れたりもするかもしれない。いやきっとそうしたくなる。
羨ましくてたまらず、カナンは唇を噛んだ。
「に、似合ってない……かな…おかしい?やっぱり………。王様に、失礼だったり、するかな…………」
そうとは知らず、青くなって桜はカナンの横顔を見上げた。やっぱり、女官たちは自分に気を使ってくれてたのだろうか。
「似合ってない。そのくらい自分でわからないのか。もう少しマシな体型になってから着るもんだろ、そういうのは」
妬ましさと、主君の目を気にするような言葉にいらだって、初めて桜に真っ赤な嘘をついた。
「……………」
絶句し、がっくりうなだれててくてくと歩く桜。
(だよね……やっぱり…………シディさんだって、間違えることくらいあるよ…)
恥ずかしくなり、ストールの上から腕を組むようにして二の腕をさすった。
それっきり何も言葉をかわさないまま、深宮の入り口についた。
「じゃあね、カナン」
「ああ」
桜と目も合わせられないまま、その足音が深宮の中に消えていくのを聞いていた。
深いため息をついて、片手で金髪をめちゃくちゃにかきむしる。自分の救いようのない馬鹿さ加減に、吐きそうだった。
こんな桜と、主君は部屋で二人っきりで語らうのか。
優しく触れたりもするかもしれない。いやきっとそうしたくなる。
羨ましくてたまらず、カナンは唇を噛んだ。
「に、似合ってない……かな…おかしい?やっぱり………。王様に、失礼だったり、するかな…………」
そうとは知らず、青くなって桜はカナンの横顔を見上げた。やっぱり、女官たちは自分に気を使ってくれてたのだろうか。
「似合ってない。そのくらい自分でわからないのか。もう少しマシな体型になってから着るもんだろ、そういうのは」
妬ましさと、主君の目を気にするような言葉にいらだって、初めて桜に真っ赤な嘘をついた。
「……………」
絶句し、がっくりうなだれててくてくと歩く桜。
(だよね……やっぱり…………シディさんだって、間違えることくらいあるよ…)
恥ずかしくなり、ストールの上から腕を組むようにして二の腕をさすった。
それっきり何も言葉をかわさないまま、深宮の入り口についた。
「じゃあね、カナン」
「ああ」
桜と目も合わせられないまま、その足音が深宮の中に消えていくのを聞いていた。
深いため息をついて、片手で金髪をめちゃくちゃにかきむしる。自分の救いようのない馬鹿さ加減に、吐きそうだった。
