デブスの不思議な旅 ~恋と変と狂愛?と~

ストールは鮮やかで大胆な柄のものだ。
一応いつものネックレスを付けて、そのストールをはおってみたが。

「む、胸が!腕が!背中がっ」

だめ。無理。見えるもん。

そわそわとメイクをした後、ベッドの上の薄手の掛け布団にくるまって座っていた。

そうしていると、女官の二人が朝餉を持ってきた。

「桜様、おはようござ……」

戸を開けたフラウが、桜の格好を見て目を丸くした。

「ど、どうなさいましたの。お体の具合でも」

あわてて膳を置き、ルネも急いでかけよってきた。

「……いえ、そうじゃなくて………今日のワンピースが似合わないのと恥ずかしいので」

情けない気持ちで、小さく答えた。

「えっ?」

ルネかキョトンとして声を出した。

「シディ統括長からお借りになったものですわよね」

「はい……ほんと、なんでこんな」

ますます小さくなる桜に、フラウが首をかしげて言った。

「シディ統括長が、似合わないものをお渡しになるはずがありませんけれど………」