デブスの不思議な旅 ~恋と変と狂愛?と~

そうやって、なんとか言葉をつむぐシュリは苦しそうで、いつもとは全く違う姿だ。

「………」

しばらく、二人共沈黙する。

桜が、徐々に赤くなりながら小さく言った。

「い…いくら私でも、さっきみたいなことは……同情ではしないって、わかります……」

シュリが、揺れる瞳で彼女を見つめた。

「……痛くて、恥ずかしかったけど」

「わ、悪い……」

あわてて、また小さく謝った。

「で…でも……シュリさんが……その……あの……私の事、本当に女性として見てくれてるってことは、分かりました……から……」

やっぱり、今までの頼りがいのある、兄のような仲間としてのシュリの顔がちらついて、とんでもなくこそばゆいというか、親友がいきなり恋人になったような強烈な照れくささがある。

「だ…だから、本当に、できるかどうかは、あの…分かりませんけど……シュリさんのこと、男の人として……考えて、みます………から」

応えられるぎりぎりの誠意でそう言うと、

「桜!」

シュリがぎゅっと彼女を抱きしめて、今度はその唇にチュッと軽いキスを落とした。

「わあっ!」

目を回して口元を両手で押さえる。

「ありがとう……桜。良かった………可能性を残してくれて。俺は待つことが出来るんだよな」

そう言って、嬉しそうに微笑んだ。