シュリは、あれから何も言わない。
無言で酒を飲みきった後立ち上がり、「出よう」と一言言ったきりだった。
人の波を避けながら、ただ沈黙が二人の間に横たわっていた。
(シュリさんが、私を好き……?)
仲間や友人としてではなく。
(何で、私なの?何で?)
やっぱり、その疑問が湧く。
将来有望な王都武官で、きっと周りにたくさん女性はいるはずだ。
(私じゃなくても、可愛い女の子いっぱいいるはずだし、シュリさんを拒む人なんか、いるわけないのに)
結局、互いに一言も言葉をかわさないまま、街が終わり、王宮の堀が目前に迫った。
堀にはかがり火が焚かれてはいるが、街の端になるととたんに暗くなる。
シュリは馬を降りた。
やっぱり無言で桜の手を取り、そっと片腕を腰に回した。
いつもはなんてことのないその下馬のための仕草に、桜はびくっ、と身を強張らせた。
「………」
一瞬のためらいの後で、グイ、とシュリの力強い腕が、桜を鞍から引き離す。
無言で酒を飲みきった後立ち上がり、「出よう」と一言言ったきりだった。
人の波を避けながら、ただ沈黙が二人の間に横たわっていた。
(シュリさんが、私を好き……?)
仲間や友人としてではなく。
(何で、私なの?何で?)
やっぱり、その疑問が湧く。
将来有望な王都武官で、きっと周りにたくさん女性はいるはずだ。
(私じゃなくても、可愛い女の子いっぱいいるはずだし、シュリさんを拒む人なんか、いるわけないのに)
結局、互いに一言も言葉をかわさないまま、街が終わり、王宮の堀が目前に迫った。
堀にはかがり火が焚かれてはいるが、街の端になるととたんに暗くなる。
シュリは馬を降りた。
やっぱり無言で桜の手を取り、そっと片腕を腰に回した。
いつもはなんてことのないその下馬のための仕草に、桜はびくっ、と身を強張らせた。
「………」
一瞬のためらいの後で、グイ、とシュリの力強い腕が、桜を鞍から引き離す。
