「……あ」
ふと、思いついた。
「ん?」
紫の瞳が、桜をそっと覗き込んだが、彼女は首をふった。
「いえ…何でもないです」
「いいから、言ってみよ」
優しくうながす王に、おずおずと言う。
「厩舎なら、どうでしょうか。仕事として馬のお世話が勉強できますし、そこにいらっしゃる方はきっと乗馬も上手いんじゃないかと思って」
ふっと、王は苦笑いした。
普段は鈍いくせに、どうしてこういう時は冴えているのだろう。
厩舎付きの者たちは、当たり前だが馬に関しては誰よりも詳しい。
特に王宮の厩舎係は、王の馬も預かる者たちだ。
その知識は豊富で、馬術に関しても武官錬成所の教官が教えを乞うほどの腕前だった。
しかも都合のいい事に、午前と午後の交代制だ。
「だが、厩舎の朝は早い。体力的にもかなり辛いぞ」
また頭をかしげて、腕の中の桜を見た。
「……頑張ります。王様が、さっきの事を許してくださるなら」
こわごわ、黒い瞳で自分を見上げる少女。その仕草に、また胸が痺れた。
「もう、許すも許さないもない。私がそなたにお手上げだからな」
そう言って、困った様に微笑んだ。
ふと、思いついた。
「ん?」
紫の瞳が、桜をそっと覗き込んだが、彼女は首をふった。
「いえ…何でもないです」
「いいから、言ってみよ」
優しくうながす王に、おずおずと言う。
「厩舎なら、どうでしょうか。仕事として馬のお世話が勉強できますし、そこにいらっしゃる方はきっと乗馬も上手いんじゃないかと思って」
ふっと、王は苦笑いした。
普段は鈍いくせに、どうしてこういう時は冴えているのだろう。
厩舎付きの者たちは、当たり前だが馬に関しては誰よりも詳しい。
特に王宮の厩舎係は、王の馬も預かる者たちだ。
その知識は豊富で、馬術に関しても武官錬成所の教官が教えを乞うほどの腕前だった。
しかも都合のいい事に、午前と午後の交代制だ。
「だが、厩舎の朝は早い。体力的にもかなり辛いぞ」
また頭をかしげて、腕の中の桜を見た。
「……頑張ります。王様が、さっきの事を許してくださるなら」
こわごわ、黒い瞳で自分を見上げる少女。その仕草に、また胸が痺れた。
「もう、許すも許さないもない。私がそなたにお手上げだからな」
そう言って、困った様に微笑んだ。
