デブスの不思議な旅 ~恋と変と狂愛?と~

シディが新しく持たせてくれた雨暑期用ワンピースは3着。適当に一番上の真っ白なものを着てみた。
綿と麻の中間のような布地で、腕をカバーする形の半袖になっている。

膝丈のスカート部分にはたっぷりとドレープを取り、その裾には上品な透かし模様。

正統派のワンピースだ。

「うーん……ほんと、私にはもったいないくらいだよなあ」

いつもながら、そのセンスと完成度に感嘆する。

が、シディがそれらを桜のためにデザインし、自ら縫製していることは知らない。

(汚さないようにしなきゃ)

白い服を着るときには誰しも思う事を、やっぱり桜も思いながら、ネックレスをつけた。

モタモタとメイクを何とか済ませた頃、また二人の女官が顔を出した。

「失礼いたします」

「桜様、お膳を……って、あら!」

ぱっと、二人の表情がほころんだ。

「新しいお召し物ですわね!さすが統括長、素敵ですわ!」

「メイクもばっちりですわ!みっちり仕込んで頂いたんですのね!」

褒められるのに慣れなくて、恥ずかしくて桜はうつむいた。

「さ、ではご案内しますわ」

ルネが桜をうながした。