デブスの不思議な旅 ~恋と変と狂愛?と~

いつものように、少し距離を取りながら二人で並んで歩いた。

「天気いいね」

「もうじき雨が多くなるだろうけどな」

「そうなんだ…もう一回、街に行きたいな…」

ぽつんと、桜が呟いた。

「私が休みの日で、またお許しが出たら連れてってやる」

まだ休みの予定が決まっていないため、確かな事が言えないのがもどかしかった。

「うん、その時はよろしくね」

それでも桜は笑ってうなずいた。


話をする部屋に着いて、いつもの様にソファに座る。

「さてと、王様、今日は何を話しましょうか」

横に静かに座った王に、桜は聞いた。

「うん……そうだな……」

なんとなく、生返事をする王を珍しく思って、その顔をのぞき込んだ。

「王様?大丈夫ですか?」

ハッとして、桜に目を移してにこっと笑った。

「ああ、すまない。……考え事をしていたんだ」

「あ…じゃあ今日はやめときましょうか」

腰を浮かしかけた桜の手をあわてて取って、首を振る。

「いや…大丈夫だ。そうだな、今日は庭に出てみないか」