「よっと」
荷物を馬の背に載せて、シュリは手綱を握った。
ちらりと、懐に入れた報告書を確認する。
夕日が眩しく差す中、駐屯地を出発すべく門へと歩いた。
『もう出るのか』
仕事が終わって着替えをし、出立を武官長に告げると目を丸くされた。
今から出たら、野宿をしても明日の早朝には王都の門に着くはずだ。
行動の早い彼らしいやり方だった。
ブル、と鼻を鳴らす愛馬を撫でて、少し笑う。
「悪いな、リー。こんな時間に出ちまってよ。でも桜に会えるの、お前も楽しみじゃねーか?」
シュリの言葉を肯定するように、すり、とその手に鼻面をすりよせた。
早く桜に会いたいというのももちろんだったが、朝同僚に言われた言葉に、妙に焦っている自分がいた。
アスナイの事しか頭になかったが、言われてみれば、彼女に別の誰かが近づいていたとしても、全く不思議はない。
(俺はやっぱりバカだよなー)
そんなことにも思い至らない自分にガックリくる。
あの頭のいい紺色の瞳の同期は、とっくにそんなことは承知しているだろう。
ならば、せめて行動の早さでカバーしなければ。
「頼むぞ、リー」
そのたてがみをなでて、シュリは鞍にまたがった。
荷物を馬の背に載せて、シュリは手綱を握った。
ちらりと、懐に入れた報告書を確認する。
夕日が眩しく差す中、駐屯地を出発すべく門へと歩いた。
『もう出るのか』
仕事が終わって着替えをし、出立を武官長に告げると目を丸くされた。
今から出たら、野宿をしても明日の早朝には王都の門に着くはずだ。
行動の早い彼らしいやり方だった。
ブル、と鼻を鳴らす愛馬を撫でて、少し笑う。
「悪いな、リー。こんな時間に出ちまってよ。でも桜に会えるの、お前も楽しみじゃねーか?」
シュリの言葉を肯定するように、すり、とその手に鼻面をすりよせた。
早く桜に会いたいというのももちろんだったが、朝同僚に言われた言葉に、妙に焦っている自分がいた。
アスナイの事しか頭になかったが、言われてみれば、彼女に別の誰かが近づいていたとしても、全く不思議はない。
(俺はやっぱりバカだよなー)
そんなことにも思い至らない自分にガックリくる。
あの頭のいい紺色の瞳の同期は、とっくにそんなことは承知しているだろう。
ならば、せめて行動の早さでカバーしなければ。
「頼むぞ、リー」
そのたてがみをなでて、シュリは鞍にまたがった。
