デブスの不思議な旅 ~恋と変と狂愛?と~

「おはようございます、桜様。朝餉をお持ちしました」

そそ、と静かに朝餉の膳を置く二人。

あ、と思い出した桜は、昨日の髪飾りを取り出した。

「ルネさん、これありがとうございました」

ぺこんと頭を下げて、ルネに返す。

「いいえ、とんでもございません。お役にたてたなら幸いですわ」

にっこり笑う二人の女官。その顔には、

“で、首尾はどうだったんですか”と書いてある。

「おかげさまで、楽しかったです。王都って広いんですねえ」

一旦それを肯定してから、キラリ、キラリと目を光らせた。

「で、恐れながら桜様、カナン様とはドウナッタんですの?」

「えっ」

「昨日は、夜までご一緒でいらっしゃったのでしょう?ドコまで、ドウナッタんですの!?」

「あ……の」

昨日の壁ドンからのキスからの告白を思い出し、ぶわっと赤くなる桜。
挙動不審に目を泳がせながら、

「ななな何ともなってないでございます」

とバレバレの嘘をつく。

きゃーっ、と二人の女官は小さく歓声をあげて、両手を頬につける。