デブスの不思議な旅 ~恋と変と狂愛?と~

夢中で、唇を奪う。

もう頭の中は彼女への愛しさと、独占欲と、その身体への欲望でいっぱいだった。

緑の目が細められ、離れた唇からはぁっ、と熱い息が桜の耳元をくすぐった。

白い首筋に、頬を埋める。頭では優しくしたいと思っているのに、ほのかに香る彼女の匂いがそうさせてはくれない。

ワンピースの裾から、カナンの手がゆっくりと素肌をなぞりながら、スルスルとそれを上へと脱がしていく。

ビクリ、と体を震わせて小さな吐息を漏らす桜が可愛くて、首から胸元への唇の愛撫が、一層熱を帯びた。
自分の名前を呼びながら、与えられる刺激一つ一つに次第に豊かな反応を返すのが嬉しくて、胸が震えた。

ふいに、口元を押さえていた桜の手が、ぽすん、とベッドに沈んだ。ふわんとした瞳が少しだけ細められている。

ゆっくりと桜の下着の上から手のひらが胸をおおった。しばらく愛おしむように優しく撫でる。
そしてそっとその布を下げようとした、その時。

「すー………」

あまりにも平和的な、長い息が聞こえた。

ぴた、と動きを止めて桜を見ると、その目は閉じられ、小さく口が開いている。

思いっきり眠り込んでいた。

「……………………は?」

一人で間が抜けたような声を出すカナン。

コテン、ととどめの寝返りをうって、すやすやと気持ちよさそうに眠る桜を、唖然として見つめた。