デブスの不思議な旅 ~恋と変と狂愛?と~

「!?」

思いがけないことに、目をむいて彼女を見る。

「カナン……好き………」

すり、とその胸に頬をすり寄せて、頭をもたせかけた。
驚きのあまり固まるカナン。

「ねえ、ぎゅーってして。……お願い」

頬を上気させ、潤んだ瞳で自分を見ている。

「おい………どうした」

あまりの変わりように、動揺を隠せない。

「カナンが好きなの。大好き。二人だけになれるところに、連れてって」

聞いたことのないような声でねだられ、思わず真っ赤になった。

「お前、ほんとにおかしいぞ。何があった?どうしたんだ」

すると、桜の瞳からポロポロと大粒の涙がこぼれて、またカナンは驚きで固まる。

「ひどい……どうしておかしいなんて言うの?好きだから、二人っきりになりたいの。ねえ、お願い…」

頭の混乱を収束できないまま固まっていると、そばの店から気の良さそうな店主が出てきた。