デブスの不思議な旅 ~恋と変と狂愛?と~

次の日の朝、フラウとルネが少し早めに朝餉を持ってきた。

「おはようございます、桜様」

「おはようございます。なんか、今日は早いですね」

桜がそう声をかけると、フラウがさっ、と大きめのポーチのような袋を出し、ルネがポケットからキラキラ光る髪飾りを出した。

「さあっ、桜様、まずはお食事です!その後でバッチリ今日のヘアとメイクをして差し上げますわ!!」

早く食えと言わんばかりに朝餉の膳を桜にすすめた。

「あ、あのでも、私フードをかぶりますから、髪もメイクも、してもらってもあんまり意味がないんじゃ……」

桜が遠慮がちにそう言うと、二人は思いっきり首を振った。

「フードをかぶられるのは、街にお出になるときですわよね」

「王宮内でカナン様といらっしゃるときは、被られないのでしょう?」

「え……ええ、まあ……」

「「だったら大いに意味はありますわ!!」」

あえなく撃沈。

さあ!さあ!と朝餉をすすめる二人になすすべなく、桜は朝粥をかきこんだ。