デブスの不思議な旅 ~恋と変と狂愛?と~

遅い朝風呂に入り、ピンクのワンピースに着替えた桜が髪をゴシゴシと布でこすっていると、戸が叩かれた。

「はい」

返事をすると、戸が開かれてフラウとルネが入ってきた。

「昼餉でございます」

「え、もうそんな時間ですか」

「はい、桜様には今日は朝餉を遅くにお持ちしましたから」

そそ、と二人がよどみなく食事の準備をする。

終わったところで、ゴシゴシと頭を拭く桜を見てルネが飛んできた。

「いけませんわ!桜様!」

「えっ」

「御髪が傷みますっ!明日大事なお出かけなんですからっ」

「…………」

絶句していると、フラウもやってきた。

「桜様、今夜お湯をお使いになられた後に、これを」

スッと、ピンク色のガラスの小瓶と、四角い小さなケースを差し出した。

「な…何ですか、これ」

目を丸くする桜に、にっこりと笑って言う。

「マッサージオイルと、保湿クリームですわ。前の日に使うとお肌がもちもちになりますの。全身にお塗りくださいませ」

「はー…」

そっと桜の耳元に口を寄せ、コソコソと言う。

「夜まで効果バツグンですから、もし明日カナン様のお部屋でソウナッタ時でも、きっと喜んで頂けますわ」

「はあっ!?」

真っ昼間から何を言い出すのか。真っ赤になって、腰を抜かしそうになる。