公宮では、臣下がざわついていた。
と言っても表立って騒ぐわけではないが、目配せをし合っている。
(………明らかに、我が君のご機嫌が麗しい)
いつも静かで、無表情かわずかな微笑みを貼り付けた顔で淡々と政務をしているのに、今日はにっこりと美しい笑顔で、時折そばの文官に話しかけている。
こんな事は、皆初めてだった。
が、ただでさえ速い仕事のスピードが、今日はさらに3割増しくらいになっているので、執政補佐官たちは涙目だ。
昨日の、桜の色々な表情を思い出す。そして、頬への唇の小さな感触。
それだけで、自然と笑顔になった。
心が軽くなって、それに比例するように仕事もはかどる。
そしてあと4時間弱もすれば、また会える。
毎日こんな気持ちになれるなら、本当に彼女を深宮に住まわせてしまおうかと思う程だ。
たちまちに事務仕事を終わらせて立ち上がる。
そして、血走った目で彼のスピードに何とか食らいつく文官たちにサラリと言った。
「そちらも、たまには早く帰って妻子に優しくしてやるが良い」
汗まみれの顔でポカンとする彼らに背を向けて、控えの間に向かった。
と言っても表立って騒ぐわけではないが、目配せをし合っている。
(………明らかに、我が君のご機嫌が麗しい)
いつも静かで、無表情かわずかな微笑みを貼り付けた顔で淡々と政務をしているのに、今日はにっこりと美しい笑顔で、時折そばの文官に話しかけている。
こんな事は、皆初めてだった。
が、ただでさえ速い仕事のスピードが、今日はさらに3割増しくらいになっているので、執政補佐官たちは涙目だ。
昨日の、桜の色々な表情を思い出す。そして、頬への唇の小さな感触。
それだけで、自然と笑顔になった。
心が軽くなって、それに比例するように仕事もはかどる。
そしてあと4時間弱もすれば、また会える。
毎日こんな気持ちになれるなら、本当に彼女を深宮に住まわせてしまおうかと思う程だ。
たちまちに事務仕事を終わらせて立ち上がる。
そして、血走った目で彼のスピードに何とか食らいつく文官たちにサラリと言った。
「そちらも、たまには早く帰って妻子に優しくしてやるが良い」
汗まみれの顔でポカンとする彼らに背を向けて、控えの間に向かった。
