デブスの不思議な旅 ~恋と変と狂愛?と~

(もお!横暴だ!明後日のお出かけで、私が断れないのをいい事にー!)

ぷく、と頬を膨らませて、うろうろもじもじと脱衣所のなかをさまよう桜。

(しかも、何で薄紅女官の事を言ったらあんなに怒るの!?本当のことじゃない!自分はたくさんの女の人と、その……関係持ってるのに、何で私の裸がついうっかり二人に見られたぐらいの事を、あんなに根に持つの!?)

本当だったらさっさと帰ってしまうところだが、おそらくそんなことをしたら、きっとカナンの同行許可は下りないだろう。
そしたら、今日数々の恥ずかしい思いを頑張って耐えたのも、全部パアだ。

(うう………)

ぷるぷると震えながら、桜はワンピースに手をかけた。のそのそと脱いで、アップにした髪をほどく。

「はあ………」

悲しげなため息をついて、下着を取った。

体を拭く布を広げる。幸い、バスタオルより一回り大きいくらいだ。それを念のため二枚重ねて、ぐるりと自分の体に巻いた。

(介添の方が10倍マシだった……)

うっかり口を滑らせた自分が呪わしい。

もう一度、悲壮なため息をついて、からからと浴場に続く扉を開けた。