デブスの不思議な旅 ~恋と変と狂愛?と~

桜が今日教えてもらったのは、季節のことと、ものの数え方だった。

この世界には、『雨暑期』と『寒冷期』がある。その間の気候は穏やかで、それぞれの季節の開始日は神告でもたらされる。

「とはいっても、いきなり暑くなったり寒くなったりするわけではないがな。徐々に移り変わっていく感じか。今からは雨暑期になっていく」

夏と冬があり、その間に穏やかな気候があるという事は、まあ桜の国のように四季があると考えていいのかもしれない。

それから、ものの数え方も0から9までの10進法だ。

それを聞いて、桜はほっとした。ここから新しく小学校の算数みたいなことをしなければならないかとひやひやしていたのだ。

『年』や『月』といった概念もあるらしい。

ただ、一月が一律26日で、それが14ヶ月で一年となる。

指標となる星の周期でそのような暦になっているのだと王は説明した。

地球のように太陽暦ではないらしい。ここでの陽と言うのは、単に日の光以上の役割はなさそうだ。

「あの、王様。何か書くものがありますか」

そう言って、桜は紙と鉛筆のような筆記具を借りた。

26×14。筆算をすると、答えは364。ここでの一年は、364日。ほぼ地球と一緒だ。
一日の長さが解らないから正確ではないかもしれないが、そんな極端に違う感じはしない。だから例えば人の年齢は地球の感覚と大体同じに受け取っていいだろう。

地球で17歳なら、ここでも大体17歳くらいということだ。

もちろん、長い年月生きれば誤差はでてくるが、ここでの日常に支障をきたすほどではないらしい。