王は目線を遠くの一点に向け、口を開いた。
「おそらく、布石であろうな」
「布石……でございますか」
武官の少し戸惑うような声に、王は事もなげに言った。
「考えてみよ。襲撃してくる奴らの人数に対し、いくらそちら武官が善戦しているとは言え、人的被害が少なすぎる」
「あ……」
「奴らの狙いは、王都だ」
静かに言い切った王の言葉に、後ろに控える近衛、近侍までが顔色を変えた。
「な……」
目を見開く副武官長。
ふっ、と王は冷笑した。
「おおかた、この都の巨大さに目をつけ、警備が薄いとでも思ったか。或いは平和ボケでもしていると思われたか……なめられたものよ」
そのまましばらく押し黙り、肘をついていない方の人差し指でトントンと椅子を叩いた。
「副武官長」
「は」
「おそらく、可能性は二つだ。まずは、周辺の街に対してさらに苛烈に攻撃を仕掛ける。人的被害が大きくなってくれば、王都から援軍を出さざるを得ない。その警備が手薄になった隙に、ここを襲う。これが一つ」
「もう一つは、至って簡単だ。いつものように汝らの街を襲うと見せかけ、総力を上げて、ここを襲う」
総力戦と聞いて、武官は「まさか…」と声をもらした。
「おそらく、布石であろうな」
「布石……でございますか」
武官の少し戸惑うような声に、王は事もなげに言った。
「考えてみよ。襲撃してくる奴らの人数に対し、いくらそちら武官が善戦しているとは言え、人的被害が少なすぎる」
「あ……」
「奴らの狙いは、王都だ」
静かに言い切った王の言葉に、後ろに控える近衛、近侍までが顔色を変えた。
「な……」
目を見開く副武官長。
ふっ、と王は冷笑した。
「おおかた、この都の巨大さに目をつけ、警備が薄いとでも思ったか。或いは平和ボケでもしていると思われたか……なめられたものよ」
そのまましばらく押し黙り、肘をついていない方の人差し指でトントンと椅子を叩いた。
「副武官長」
「は」
「おそらく、可能性は二つだ。まずは、周辺の街に対してさらに苛烈に攻撃を仕掛ける。人的被害が大きくなってくれば、王都から援軍を出さざるを得ない。その警備が手薄になった隙に、ここを襲う。これが一つ」
「もう一つは、至って簡単だ。いつものように汝らの街を襲うと見せかけ、総力を上げて、ここを襲う」
総力戦と聞いて、武官は「まさか…」と声をもらした。
