「武官にはなれないことが分かって、宮中で私の近侍をすることになった」
「え…どうして……」
「武官にはどうしても必要なものがあってな。何だと思う」
「……強いことでしょうか」
桜の答えに、少し微笑んだ。
「それもあるが、人と分け隔てなく接することが出来るかどうかだ。守護する地の民を家族のように慈しみ、愛されること。それが武官の一番問われる素質だ」
「………」
「カナンは女、特に若い女への拒絶が激しくて、どうしようもなかった。頭で理解し克服しようとしても、どうしても体と心がついていかなかったらしい。…今では女官となら短い会話は出来るが、当時はそれもままならなかった」
もうあの出来事から4年経つのだが、それは未だに続いている。
「………王様、どうしてそんな…カナンさんの大事な話を、私に?」
桜が小さな声で聞いた。こんなデリケートな話、私が聞いても良かったとはとても思えない。
「まずは、あやつの贖罪のためだ」
冷徹な声で言い切る王。
「いかなる過去があろうと、私の命を無視し、客であるそなたを辱める言い方をした。近侍として失格だ。国の中枢で王を支えるものとして自らの道を選んだ以上、そんな愚かでは国民が泣く羽目になる」
もう一つは、と呟き、わずかに首を傾げた。
「何となくだが……そなたなら、カナンと普通に会話ができる娘になれる気がしてな」
「え…どうして……」
「武官にはどうしても必要なものがあってな。何だと思う」
「……強いことでしょうか」
桜の答えに、少し微笑んだ。
「それもあるが、人と分け隔てなく接することが出来るかどうかだ。守護する地の民を家族のように慈しみ、愛されること。それが武官の一番問われる素質だ」
「………」
「カナンは女、特に若い女への拒絶が激しくて、どうしようもなかった。頭で理解し克服しようとしても、どうしても体と心がついていかなかったらしい。…今では女官となら短い会話は出来るが、当時はそれもままならなかった」
もうあの出来事から4年経つのだが、それは未だに続いている。
「………王様、どうしてそんな…カナンさんの大事な話を、私に?」
桜が小さな声で聞いた。こんなデリケートな話、私が聞いても良かったとはとても思えない。
「まずは、あやつの贖罪のためだ」
冷徹な声で言い切る王。
「いかなる過去があろうと、私の命を無視し、客であるそなたを辱める言い方をした。近侍として失格だ。国の中枢で王を支えるものとして自らの道を選んだ以上、そんな愚かでは国民が泣く羽目になる」
もう一つは、と呟き、わずかに首を傾げた。
「何となくだが……そなたなら、カナンと普通に会話ができる娘になれる気がしてな」
