桜以外の全員が、虚を突かれた。
統括長に向かって、真っ向から歯向かう人間など、この部屋にはいない。
「………アナタ、いまアタシに何て言ったの?」
驚きと怒りに、カールしたまつげがピクピクと震えている。
「触らないでくださいと言いました。私はこのマントは脱ぎません」
緊張で顔に熱が集まるが、桜は相手から目をそらさなかった。
「アナタ…………醜いだけじゃなくて、バカでしょ。アタシの話、聞いてなかったの?」
「聞いてました。その通りだと思います」
「聞いた上で、そういうことを言うのね?」
「はい」
いまや、統括長の顔は怒りで、シュリとアスナイの顔は焦りで真っ青だ。
「アタシの仕事を、作品を、汚したいってわけ?アナタ如きが……」
「あなたにとっては作品かもしれない。でも、私にとっては違います。このマントは、アスナイさんの優しさです。この前に着ていた、シュリさんのだってそうです」
「桜…」
思わず、二人は桜を見つめた。
「お二人がこれを貸してくださったから、私は凍えずに旅ができました。見ず知らずの、言葉も話せなかった私にです。精一杯、守っていただきました。私の大切なものです。ですから、脱ぎません!」
手も足もみっともなく震えたが、キッパリと言い切った。
統括長に向かって、真っ向から歯向かう人間など、この部屋にはいない。
「………アナタ、いまアタシに何て言ったの?」
驚きと怒りに、カールしたまつげがピクピクと震えている。
「触らないでくださいと言いました。私はこのマントは脱ぎません」
緊張で顔に熱が集まるが、桜は相手から目をそらさなかった。
「アナタ…………醜いだけじゃなくて、バカでしょ。アタシの話、聞いてなかったの?」
「聞いてました。その通りだと思います」
「聞いた上で、そういうことを言うのね?」
「はい」
いまや、統括長の顔は怒りで、シュリとアスナイの顔は焦りで真っ青だ。
「アタシの仕事を、作品を、汚したいってわけ?アナタ如きが……」
「あなたにとっては作品かもしれない。でも、私にとっては違います。このマントは、アスナイさんの優しさです。この前に着ていた、シュリさんのだってそうです」
「桜…」
思わず、二人は桜を見つめた。
「お二人がこれを貸してくださったから、私は凍えずに旅ができました。見ず知らずの、言葉も話せなかった私にです。精一杯、守っていただきました。私の大切なものです。ですから、脱ぎません!」
手も足もみっともなく震えたが、キッパリと言い切った。
