桜の問いに、二人は驚いた。
『魔』を知らないとは。
子供の頃から、あらゆる教育で彼らへの警戒心や憎しみの歴史を教えられてきた彼らには、信じられなかった。
「……お前、本当に遠い世界から来たんだな」
ポツンと、シュリが呟く。
「…ええ、多分。かなり違うと思います」
何だか、急にお互いの距離が遠くなった気がする。
自分が改めて、ここでは異質の人間なのだと実感して、桜はうつむいた。
その時おもむろに、アスナイが桜の手を握った。
「だが、いまお前はここにいる。俺はそれだけで充分だ」
きっぱりと、桜の目を見て言った。
「アスナイさん……」
桜は少し驚いたが、すぐに嬉しくなって、顔を赤らめながらもこくんと頷いた。
「ありがとうございます」
「おい桜、俺だってそうだぞ。お前が異世界人だろうが宇宙人だろうが、俺はお前自身が、好――――」
「さっさと乗れ。お待ちかねの【衣の司】に行くぞ」
勢い込んで決定的な一言を言いかけたシュリの背中を、アスナイが馬車へと蹴倒した。
『魔』を知らないとは。
子供の頃から、あらゆる教育で彼らへの警戒心や憎しみの歴史を教えられてきた彼らには、信じられなかった。
「……お前、本当に遠い世界から来たんだな」
ポツンと、シュリが呟く。
「…ええ、多分。かなり違うと思います」
何だか、急にお互いの距離が遠くなった気がする。
自分が改めて、ここでは異質の人間なのだと実感して、桜はうつむいた。
その時おもむろに、アスナイが桜の手を握った。
「だが、いまお前はここにいる。俺はそれだけで充分だ」
きっぱりと、桜の目を見て言った。
「アスナイさん……」
桜は少し驚いたが、すぐに嬉しくなって、顔を赤らめながらもこくんと頷いた。
「ありがとうございます」
「おい桜、俺だってそうだぞ。お前が異世界人だろうが宇宙人だろうが、俺はお前自身が、好――――」
「さっさと乗れ。お待ちかねの【衣の司】に行くぞ」
勢い込んで決定的な一言を言いかけたシュリの背中を、アスナイが馬車へと蹴倒した。
