デブスの不思議な旅 ~恋と変と狂愛?と~

足取りも軽く、三人は神処の階段を駆け下りる。

「桜」
「はい」
「ほんとに、分かるんだよな。俺の言ってること」
「はい」

少しはにかみながら桜が頷くと、へへー、とまたシュリが嬉しそうに笑った。

「さて、次は服だな。お前に合うのを見つくろってもらおう」

少し先を行っていたアスナイが振り向いて言った。

「あ…でも私、お金持ってません」

困ったように足を止めると、シュリがニッと笑う。

「いらねーって、そんなもん。お前は王の客だ。ここにいる限り、金の心配なんか一銭もしなくていい。いーっちばん高いのを選んでやれ」

「客?私がですか?」

戸惑う桜に、二人は頷いた。
また階段を降りながら、アスナイが言う。

「お前が最初にいたあの街に俺達がいたのは、偶然じゃないんだ。王の命令で、お前を迎えに来てた」

「あ…それって、ええと…しんこく、でしたっけ。それで?」

「ああ、神官殿から聞いたのか。そうだ」

「参ったよなー。全然要領の得ない神告だったからよ。『キトニの街に、何者かが流れつく』だぜ?ヒントが、『魔』のようで、『魔』ではない、だからな」

「………ま?まって、何ですか」