デブスの不思議な旅 ~恋と変と狂愛?と~

「あ……」

“その驚きよう……神力を見るのは初めてかの、異世界の娘よ”

(しん、りき……?)

“…ふむ、お主は我らの理とはだいぶ違う世界から来たようだの。神の思し召しか…何のイタズラであろうな”

(………)

神?ことわり?しんりき?何の話だろう。

“異世界の娘よ、お主はまず王に会い、その身は王の預かりになるであろう。だが、お主のことは【神児】のおわす神宮でも有名になっていてな”

(みこ?しんぐう?私が有名って、どういうことですか。私は今日、ここに来たばかりなのに……)

もう訳がわからない。動揺よりも、今は頭の中が?マークでいっぱいだった。

“実はな、お主がこの国に流れ着くのは分かっておったのだ。だが、お主の正体は全く不明のまま、『何者か』がこの国にやってくるという、極めて曖昧な神告でな。こんな事はなかった。いつも神は、我らが神児には明確な神告を授けてくだされていた故に”

どうも、神告というのは、予言に近いものらしいと、桜は無理やり理解しようとした。
神児は、『巫女』のようなものなのか。

“ふふ…理解が追いつかぬのも無理はないか。よいよい、王に会い、この世界の理を教えてもらうがいい。じきに、神児からも、お主に会いたいとお召があるだろう”

ふっ、と神官が穏やかな笑みを浮かべた。