デブスの不思議な旅 ~恋と変と狂愛?と~

(何回来ても、いけ好かねえ連中だよな、このババア共)

コソコソと、シュリがささやく。

(やめろ、聞こえるぞ。言い直しておけ)

(だってよ……)

(人の身の癖に、我々より神に近いと思い込んでる哀れなババアとな)

フン、とアスナイが冷笑した。

(おま…)

フフッ、とシュリも笑う。

一方、桜は二人が来ないことにまた不安をつのらせていた。

しかし、目の前の女性はスタスタと一定の歩幅で先へゆく。

(……ん?)

広い部屋の突き当りに、大きな火が燃えている。壁には大きく見事なレリーフ。

その前に、小柄な人影が、火の方を向いて座っているようだった。

その人影の手前で、ピタリと女性の足が止まった。

『神官様。【神児】様の【神告】に導かれし者、参りました』

そう言うと、すっと横に身を引く。
ややしてから、火の前の人影が、振り向いて桜を見た。