デブスの不思議な旅 ~恋と変と狂愛?と~

嫌悪感と憎悪しかなかった。
母がいることを知りながら、すでに父の子を産み育てていた継母も、妻の死から何日も経っていないのに、後妻を迎えた父も。
そして、その二人の子供である妹。

その日から、必要最低限の事以外、アスナイは家族の誰とも関わろうとしなくなった。
医者である父の後を継がず、いつか出ていくと固く心に決めて。

しかしどういうわけか、この異母妹がいつも後をついてくるのだ。

“アスナイにいさま”
“ついてくるな。俺はお前の兄じゃない!”

何百回、このやり取りをしただろう。

悲しそうな顔をしながらも、やっぱりついてくる。

アスナイが座れば、おどおどと顔色を伺いながらそっと後ろに座る。
医学の修業をしている間も、興味深そうにその手もとを見つめていた。