デブスの不思議な旅 ~恋と変と狂愛?と~

―と、森の中で、ペキ、パキ、ゴソゴソという音がかすかに聞こえてくる。

アスナイは駆け出した。

乱暴に茂みをかき分け森に入ると、自分のマントをまとった後ろ姿があった。

『桜!』
「ひゃっ」

薪探しに熱中していた彼女は、鋭く呼ばれて小さく飛び上がった。

振り向くと、顔を強張らせたアスナイ。

「あ…すみません、あの」
『何してる。火の前にいろ。森には猛獣もいる。道に近い場所でも危険だ。安全なのは火の周りだけだ』

丸腰で森に入るなど、死にに行くようなものだ。

険しい顔で早急に連れ戻そうと、桜の手を取った時。