デブスの不思議な旅 ~恋と変と狂愛?と~

そして、すうう、と思い切り息を吸う。

「シュリさん!!アスナイさん!!」

自分でもめったに出さない大声に、ピタリと二人の動きが止まった。

そもそもの争いの発端を思い出し、ハッと桜の顔を見る。

二人とも髪は乱れ、シュリは口元にアザができているし、アスナイも右頬を二ヶ所切っていた。

「あの…だめですよ、怪我は。明日も馬に乗らなきゃいけないんでしょう?辛くなりますよ」

二人に見つめられ、少し首をすくめた。

「そうだ、ごはん食べましょう?お腹すきました」

すっかり冷えてしまった食事を指差し、胃のあたりを押さえて笑ってみせる。