デブスの不思議な旅 ~恋と変と狂愛?と~

悶々と考えながら、桜のうなだれた後頭部を見つめるシュリ。ふと気づくと、まだ濡れた髪が左右に分かれ、うなじがそっとのぞいていた。

と、さっき見てしまった彼女の、陽の光で淡く輝くような白い肌が、唐突に頭によみがえった。

『っ!!』

とたんに、かああっと耳まで赤くなる。

やばい。非常にやばい。何がやばいって、今自分は彼女と密着している。
上半身のみならず、その下も。
この焦りは、男にしかわかるまい。

(違う、こいつはそんなんじゃない。そういう女じゃない。……引かれたくない、軽蔑されたくない……もっと…)

もっと、大切にしたいんだ。

強くそう思いながら、自分を鎮めようとするシュリ。

見上げた意志で何とかそれを達成し、ふう、と安堵のため息を天に吐いた。

―と、左から殺気。