デブスの不思議な旅 ~恋と変と狂愛?と~

一方の桜は、虚ろな表情でボケッと自分の鞍をつかむ手を見つめている。

―――見られた………

(明るい陽の下で、思いっきり……ぜ、全裸を……)

半開きの唇から、しゅるしゅると魂が抜けていくようだ。

(よりによってこんな、きれいな人たちに………)

初めて会った時も裸だったが、いくら街の灯があったところで夜だったし、正直それどころではなかった。
血だらけ傷だらけで死地から飛びだして来たのだ。

後から思いだして恥ずかしくなる時もないではなかったが、シュリもアスナイもまるで忘れてしまったかのようだったし、桜自身も『済んだこと』として整理できていた。

何より、あの時と今ではお互いに対する思いもずいぶん変わっている。