デブスの不思議な旅 ~恋と変と狂愛?と~

「?」

目を丸くして、アスナイのもとへ。

火をおこした場所の後ろに、こんもりとした茂みがある。桜の肩辺りまであるそれを、アスナイに着いてかき分けていくと。

「わ…」

意外なほど大きな湖が現れた。岸は少し傾斜になっていて、茂みの向こう側、火をおこした場所からは見えなかった。

青く澄んだ水面は穏やかで、青い空や山並みを映す鏡になっている。

『ここから先はもう湖はない。せいぜい小さな川だ。今のうちに汗を流すがいい』

スルリと桜の髪紐を解き、湖を指して体を洗う仕草を見せる。

(お風呂!……じゃないけど、体を洗える!)

ぱあっと、彼女の表情が輝いた。尻尾でも生えていたら、ちぎれんばかりに振っていただろうというほど。