デブスの不思議な旅 ~恋と変と狂愛?と~

『少し早いが、もう少し行ったら休憩にしよう』

アスナイが、何やら片手に持った紙を見ながら言う。

『もうすぐ湖があるはずだ。そこで飲水の補給と…』

緊張と暑さで少々ヘバりぎみの桜をチラリと見て、

『汗を流そう』

◆◆◆

間もなくして、休憩地点に着いた。

下馬して、ほっと一息つく桜。

『はー、ほんっとに暑いな今日は』

『次第に【雨暑期】になるんだろ』

アスナイが空を見上げて言った。

『よっし、じゃ昼飯獲ってくる』

『イノシシや鹿なんか獲って来るなよ。お前の馬に積むからな』

釘をさすアスナイに、ひらひらと手を振って応えてシュリは森の中へ。

いつものように手早く火をおこすと、ちょこんと地べたに座っている桜を手招きした。