デブスの不思議な旅 ~恋と変と狂愛?と~

頭を下げて、じっと自分を真剣に見つめるシュリが何を言っているのかは分からなかったが、何か大切な事なんだろうなと桜は思った。

ただ目を見返す事しか出来なかったが。

そのまま少しの間見つめあっていたが、シュリがふう、とため息をついて腕の力を抜いた。

桜の両手は、握ったまま。

自分の手に、それぞれ収まってしまう大きさの、白くて小さなそれ。

『………話ができたらいいのにな』

ぽつりと、そんな言葉が漏れた。

それなら、お前が考えていることが分かるだろうか。

無意識に、キュッと握り直す。その柔らかさが優しい。

(ひゃ…)

顔に熱が集まる桜。全くと言っていいほど不慣れな彼女に、異性に触れられる恥ずかしさはどうしようもない。

せめてまた振りほどいたりしてしまわないよう、じっと固まる。