アラエは、一層吸う力を強めた。
「っあ…!」
思わず赤面して、肩を震わせる相手の反応を確かめた後、ニヤッと笑って身を離す。
「な、なんて………ご無体な!こ、ここをどこだと……貴方様のお立場を、何だと……!」
青くなったり赤くなったりする彼女の顔を冷笑して眺めた。
「赤くなってるぞ」
「えっ……」
ハッと息を呑み、顔を強張らせてその場所を押さえる。
「心配するな、襟を直せば隠れる位置だ」
その冷たい眼差しが妙に艶っぽく、女官はもっと赤面してアラエを睨みつけた。
「だが次は」
もう一度、ぐいと肩を抱く。
「誰からもわかる場所につけるぞ」
「なっ……」
「こんなものをつけて、我が君の御前になぞ出られるかな?」
「お離しください!あまりといえばあまりな……!」
「じゃ、質問に答えろ」
途端にパッと手を放し元の静かな表情に戻って、女官の真っ赤な顔を見た。
「………っ」
息が上がっている自分との、あまりの違いにますます羞恥とみじめさが強くなった。
「ご客人は、どうしておいでなのだ?」
知りたいのは、それ一点。後はどうでもいい。
「………」
もう一度、年上の女官は目の前の赤銅色の瞳を睨みつけた後、小さく口を開いた。
「我が君のお部屋に、ご滞在中……かと存じますが」
「?確かではないのか」
「……御寵姫様が、神宮からお帰りになった日には御膳をお出ししたのですが、それからは私共もお姿を拝見してはおりませんので」
アラエは驚く。彼女らですらも、桜をそれから見ていないとは。
「っあ…!」
思わず赤面して、肩を震わせる相手の反応を確かめた後、ニヤッと笑って身を離す。
「な、なんて………ご無体な!こ、ここをどこだと……貴方様のお立場を、何だと……!」
青くなったり赤くなったりする彼女の顔を冷笑して眺めた。
「赤くなってるぞ」
「えっ……」
ハッと息を呑み、顔を強張らせてその場所を押さえる。
「心配するな、襟を直せば隠れる位置だ」
その冷たい眼差しが妙に艶っぽく、女官はもっと赤面してアラエを睨みつけた。
「だが次は」
もう一度、ぐいと肩を抱く。
「誰からもわかる場所につけるぞ」
「なっ……」
「こんなものをつけて、我が君の御前になぞ出られるかな?」
「お離しください!あまりといえばあまりな……!」
「じゃ、質問に答えろ」
途端にパッと手を放し元の静かな表情に戻って、女官の真っ赤な顔を見た。
「………っ」
息が上がっている自分との、あまりの違いにますます羞恥とみじめさが強くなった。
「ご客人は、どうしておいでなのだ?」
知りたいのは、それ一点。後はどうでもいい。
「………」
もう一度、年上の女官は目の前の赤銅色の瞳を睨みつけた後、小さく口を開いた。
「我が君のお部屋に、ご滞在中……かと存じますが」
「?確かではないのか」
「……御寵姫様が、神宮からお帰りになった日には御膳をお出ししたのですが、それからは私共もお姿を拝見してはおりませんので」
アラエは驚く。彼女らですらも、桜をそれから見ていないとは。
