王は桜を徹底的に独占するつもりらしく、彼の私室に女官が来ない。
まあそうでなくとも、この異常な囚われ方を見られたら必ず宮中に広がるだろうが。
食事は部屋の前に置かせているようで、鎖に繋がれ寝台から降りられない桜に、彼自らが持ってきた。
「朝餉もとらずに眠り続けていたから、空腹だろう?お食べ」
優しく微笑み、寝台の上に膳を置く。
恐れに黒い瞳を揺らしながら、おずおずと王の顔を見上げると、微笑みを深くして「さあ」とうながした。
愛しい者に向ける、輝くような微笑み。
だが、その紫色の瞳はピタリと静かに彼女を見据えていた。
「食欲が、ないんです……」
青い顔で下を向いた。
少し黙っていたが、王がおもむろに箸を取り、皿の中の料理を摘んで桜の口元へ持っていく。
「手のかかる花だな、私の寵姫は」
クスリと静かに笑う気配に、桜はきゅっと夜着の裾を握った。
「食べたくないの、王様……。お願いですから、この鎖を解いて……」
ジャラ、と鎖を鳴らし背中を丸めて、両の膝を抱え顔を伏せる。
まあそうでなくとも、この異常な囚われ方を見られたら必ず宮中に広がるだろうが。
食事は部屋の前に置かせているようで、鎖に繋がれ寝台から降りられない桜に、彼自らが持ってきた。
「朝餉もとらずに眠り続けていたから、空腹だろう?お食べ」
優しく微笑み、寝台の上に膳を置く。
恐れに黒い瞳を揺らしながら、おずおずと王の顔を見上げると、微笑みを深くして「さあ」とうながした。
愛しい者に向ける、輝くような微笑み。
だが、その紫色の瞳はピタリと静かに彼女を見据えていた。
「食欲が、ないんです……」
青い顔で下を向いた。
少し黙っていたが、王がおもむろに箸を取り、皿の中の料理を摘んで桜の口元へ持っていく。
「手のかかる花だな、私の寵姫は」
クスリと静かに笑う気配に、桜はきゅっと夜着の裾を握った。
「食べたくないの、王様……。お願いですから、この鎖を解いて……」
ジャラ、と鎖を鳴らし背中を丸めて、両の膝を抱え顔を伏せる。
