デブスの不思議な旅 ~恋と変と狂愛?と~

しばらく呆気にとられてそれを見つめる。

ワンピースは脱がされ、代わりにあの白いレース地の夜着に替えられていた。
左手の薬指には、先程王が桜に贈った黒い石の指輪。

以前自分の世界の、生活の話題になった時に、婚約指輪のことを話したことがあったが。

「こ…これ、なんですか………」

ジャラッと鎖を鳴らして、桜が震えた。

すると王も起き上がって、フッと笑う。

「桜……それはお前の生命線だ」

「えっ……?」

また、闇に沈んだ紫の瞳が近づいて、ゆっくりと唇が繋がった。

「ああ……可愛い私の桜………もう二度と、お前をここから出さない」

「おうさ……」

「お前の命を奪うのは、今でなくてもいつでも出来ることだ……そうだろう?」

「………」

桜の震えが大きくなる。

「お前を殺すのは、時間ではない。この私だ。お前は私のものだからな……。そのまばたきから、吐く息の一つまで。誰にも、何にも渡してやるものか」

はぁ……と愛おしげにため息をもらし、彼は薄い夜着の上から桜の肌を、唇で喰んだ。