デブスの不思議な旅 ~恋と変と狂愛?と~

しかし、現実は体重78キロの立派なデブで、奥二重で、血色の悪いニキビだらけのブスだ。

(はあ……ダメだな、私………)

惨めに自分の簡易マットに逃げ帰り、背中を丸めて横になった。

一方、いきなり逃げられたシュリは、ぽかんとして桜のいたスペースを見る。

『…おい桜?』

いい方法だと思ったんだが。

こちらに背を向け、狸寝入りを決めこんでいる。

『アスナイ…あいつ、どうしたんだ?』

『自分で考えろ』

アスナイは真顔で突き放した。

『お前の一番の欠点だ。気さくに、優しくする割には本当の心情に気づかない。結果として、相手を失望させる』

いつもの皮肉ではない。
シュリは言葉に詰まった。

『……じゃあ、お前は分かるのかよ。今のあいつの気持ちが』
『少なくとも、お前よりはな』

そう言って目を閉じ、シュリに背を向けた。

『…おい、桜』

呼びかけてみたが、返事はない。

『………何だよ』

無性に、面白くなかった。