デブスの不思議な旅 ~恋と変と狂愛?と~

次の瞬間、その優しい手が豹変し、桜の白い喉をつかんだ。

「えっ……あ、っ…………く………!!」

喉が恐ろしい力で締められる。

「あっ………く……は………………!!」

あわてて自分の首にかかるその両手を外そうとしたが、びくともしない。

徐々に、彼の笑い声が大きくなっていく。

目を歪に見開いたままの笑い顔は、美しいだけに余計に凄惨だった。


「ふふ……ははは、はははは!!」

さもおかしそうに、頭を揺らして笑っている。

「もっと……もっと早くに、こうするべきだった」


恐怖に震える桜を、陶然とした表情で見つめる。


「お前を誰の目にも触れさせず、誰にも愛させる事なく、すべてを私だけのものにすることなど…………こうしてしまえば簡単であったな」


「お……、おう……さ………」

「愛している、桜……愛している」

ぐぐぐ、と一層の力が加えられた。